| アジアカップ準決勝。準々決勝で劇的なPK合戦を制した日本代表は、こちらもクオーターファイナルをPK戦で勝ち上がってきたバーレーンと激突する。
近年力をつけてきたバーレーン代表。先のアテネ五輪最終予選ではU-23代表が、U-23日本代表に対し、1勝1分けと負けなかった。今回の代表にはこの時のメンバーも含まれている。
激戦の疲れも見せず、序盤から積極的にボールを前に運び、勝利への意欲をプレーで見せる日本代表。だが、いきなり先制パンチを浴びてしまう。前半6分。左サイドのスローインからU-23代表でも日本を苦しめたFWのA・フバイルに、ペナルティーエリアでボールを持たれると、背後についていたDF田中はわずかなシュートコースを与えてしまう。右足で放たれたシュートはGK川口も及ばない。ニアサイドを破られて先制点を許してしまった。
今大会、先制されても慌てない日本代表は、この試合でもすぐに勢いを取り戻した。FW玉田のグループリーグ初戦のMF中村を彷彿とさせる左足アウトサイドのシュートは惜しくもポスト、左サイドからのMF三都主の折り返しに飛び込んだFW鈴木のシュートはわずかにゴール右にそれたが、得点のにおいを感じさせた。
だが、前半40分。アクシデントが日本を襲った。中盤でパスカットに成功したMF遠藤が、パス・アンド・ゴーで前線に飛び出した際に、相手選手にラフプレーを働いたとして一発退場。確かに手は相手の顔に当たっているように見えるが、一連の動作の中でのプレーだけに、DF宮本を中心に猛抗議するが判定は覆らず。嫌な流れのまま前半戦を終えた。
しかし、このままずるずると引き下がらない。後半開始3分。遠藤の退場で田中と交代出場したMF中田が左CKにあわせる。ニアサイドの高い打点から繰り出されたヘディングは、ワンバウンドしてゴール右に吸い込まれ、同点に追いついた。
続く後半10分。玉田が魅せた! 中田からのスルーパスを受けると、左サイドを強引に突破。DFのわずかな隙をついてシュートコースを生み出すと、得意の左足を強引に振りぬく。放たれたボールはGKのニアサイドをぶち破り、10人の日本は勝ち越しに成功した。
このまま日本ペースが続くかと思われたが、バーレーンも息を吹き返す。後半26分にはスルーパスにまたしてもA・フバイルに滑り込んであわせられ同点にされてしまう。そして後半40分。カウンターアタックを受けると、2対3の局面を強いられ、最後は右サイドでフリーになったFWナザルに強烈なグラウンダーのシュートを放たれ、ゴール右隅を破られてしまった。
2-3。後のなくなったジーコジャパンは、ここでMF加地に代え、FWもできる西を投入。わずかな残り時間に全てをかける。すると前線からの激しい守備が徹底され、チャンスを生み出せるようになった。そして後半もロスタイム寸前の44分。フォアチェックから玉田がボールを奪うと、ゴール前の鈴木にスルーパス。ボールは左CK付近まで流れてしまうが、粘った鈴木が後方にカバーに来た三都主にバックパス。この三都主のクロスに上がっていたDF中澤が頭から飛び込む。腰より低い位置でのダイビングヘッドは、絶妙な角度でゴール右に突き刺さり、日本は土壇場で同点に追いつくことに成功した。
2戦続けての延長戦。勝負を決めたのはこの試合まで無得点だった玉田だった。延長前半3分。自陣からのクリアボールに対し、自分よりも体躯(たいく)の大きなDF2人に競り勝ちながら突破に成功。さらに後方からの反則気味のチャージにも持ちこたえると、最後は飛び出してきたGKを見ながら、冷静にゴール右に流し込んだ。
残り時間、1人退場者を出したバーレーンも再三の猛攻を仕掛けるが、中澤、宮本、川口が体を張った気迫の守備を見せた。乱打戦を制した日本代表は、2大会連続で決勝に進出。8月7日20:00(日本時間21:00)、北京で連覇をかけて開催国の中国と対戦する。 |