苦しみ抜いて勝ち点3をもぎ取ったオマーン戦、
よもやの先制点を許したタイ戦、
押し込まれながらもドローに持ち込み首位通過を決めたイラン戦、
奇跡のPK戦を制した準々決勝ヨルダン戦、
1人少ないハンデをものともせず逆転に次ぐ逆転を制した準決勝バーレーン戦。
大ブーイング、40度を超える暑さ、不利な判定。過酷な条件と強敵を全て乗り越え、連覇まであと一歩に迫った日本代表が迎える結末は?
アジアカップ決勝。日本代表はホスト国の中国代表と激突する。
決勝戦、故か。序盤は静かな立ち上がりを見せる。前半8分に左サイドからMFリ・ミンにクロスを上げられ、飛び込んできたFWリ・ジンユにヘディングシュートを打たれるものの、これはバーの上を越えて事なきを得る。
両軍なかなかシュートまで持ち込めない時間帯が続く中、均衡を破ったのは飛び道具を持つ日本代表だった。
前半22分。MF中村が倒されて得た左サイド45度のFKを、自らがゴール前へ送り込む。左足から放たれた高いクロスはファーサイドへ。これを鈴木が中央へ折り返し、最後は中央に詰めていたMF福西が頭で押し込んだ。日本は初めてのシュートで貴重な先制点を得る。
その後ゲームを支配していた日本だったが、一瞬の隙を突かれた。MFヤン・ソンに右サイドでボールをキープされると、MF加地が振り切られてしまい、ペナルティーエリア内に侵入されてしまう。加地も必死にマークするが、ゴール前にグラウンダーのパスを送られる。最後は走り込んできたリ・ミンに左足のインサイドで正確なシュートを打たれ、ゴール右隅に決められてしまった。
1-1からは日本、中国ともに1度ずつチャンスを作るがものにできず。タイスコアで前半を終えた。
セカンド・ハーフ。日本はセットプレーに活路を見出した。
後半10分、先制点と同じような角度からのFK。中村のクロスはゴール前の絶妙な位置に流れるが、これはGKリュウ・ユンフェイが辛うじてパンチング。さらに右からのCKから中国ゴールを脅かすと、こぼれ球を中盤真ん中で拾ったMF中田浩二から左サイドのスペースを突く鈴木へ。鈴木のクロスはゴール前の玉田へ渡り、小柄なストライカーは体を目いっぱい伸ばしヘディングシュート。だがこれもGKのファインセーブにあった。
しかし、3度目の正直。このクリアボールから得た右からのCK。中村が速くライナー性のボールを送り込むと、ファーサイドに詰めた中田が体で押し込む。日本は勝ち越しに成功した。
後半もなかばを過ぎると、なんとしても追いつきたい中国は3人目の交代枠を全て使いきり、反撃に転じる。後半31分には左CKから流れたボールにDFスン・シャンがミドルシュート。グラウンダーで飛んできたボールはゴール前の中国FWの股を抜け、ゴールマウスを捉えていたが、GK川口がしっかりキャッチする。最大のピンチは続く33分。左サイドからのダイレクトパスでペナルティーエリア内にスルーパスを通され、リ・イと川口は1対1の状況に。だが、ここはすばやい反応で飛び出した川口が片手でボールだけを弾きドリブル突破を許さない。続くシュートもMF三都主がクリアし同点弾を許さなかった。
優勝まであと3分となったロスタイム。最後は玉田が祝砲を決めた。同点に追いつくために攻めに主眼を置いていた中国DFの裏に中村がスルーパス。左から抜け出した玉田は、GKとの1対1をドリブルで冷静にかわし、左足でゴールに流し込んだ。
3-1。最後は主審のホイッスルとともにフィールドのプレイヤー、ベンチの選手、スタッフが喚起の雄たけび。2004年のアジアカップは日本サッカー史と、ファンの記憶に残る激闘の末、通算3度目のV。2000年レバノン大会に続く連覇を達成し、最高のフィナーレを迎えた。
また今大会の優勝で、コンフェデレーションズカップの出場資格も獲得した。
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