試合出場記録です

最新のものから過去のものまで、Jリーグから、海外リーグ、代表など、出場試合をあますところなくデータ化しました。 みなさんの印象に残っている試合はどれでしょう? また、最新の出場データは、スコアだけでなく、試合情報、能活情報、コメントを掲載しています。

 

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2006年W杯ドイツ大会アジア最終予選 日時:2005/06/03
観衆:-人
バーレーン
(Home)
0 0 前半 0 1 日本
(Away)
0 後半 1
  得点者 小笠原(34')
アリハサン
マルズーキ(74' ナセル)
ジュマ
サルマン・イサ
サイド・モハメド
サイド・ジャラル
ラシド
サルミーン(46'* ラシド・ジャマル)
タラル・ユスフ
モハメド・フバイル(46'* アハメド・タレブ)
フセイン・アリ
出場
選手
川口 能活
田中 誠
宮本 恒靖
中澤 佑二
加地 亮
福西 崇史
中田 英寿
三都主 アレサンドロ
小笠原 満男(88' 稲本 潤一)
中村 俊輔(76' 中田 浩二)
柳沢 敦(89' 玉田 圭司)
アハメド・タレブ(50')、ラシド(72') 警告 三都主(15')、中村(64')、中田英(70')
  退場  
【注】*はハーフタイムなどのインターバル中の交代を意味する。

W杯ドイツ大会出場を目指す日本は、アジア地区最終予選第4戦、アウエーでのバーレーン戦に挑む。ここまでともに3試合を終え、日本は勝ち点6でBグループ2位。バーレーンは勝ち点4で3位だ。本大会への出場権を得るのは2位以内。グループ3位でもプレーオフが残されており、W杯出場のチャンスはある。だが、アジア王者として、すんなりと出場を決めたいところ。勝てば次戦にもW杯出場決定。引き分けだともつれる可能性があり、負けると3位に転落し、プレーオフを視野にいれなければならない。今予選の最大のヤマ場、そう言っても過言ではない戦いを迎えた。

バーレーンとの前戦は、記憶に新しいホームでの最終予選第3戦。相手オウンゴールで辛くも1-0と逃げ切った。昨年のアジアカップ準決勝では壮絶な打ち合い。後半ロスタイムに追いつき、なんとか延長で突き放して4-3で勝利したが、大苦戦だった。ここでこの難敵を倒し、出場権を手繰り寄せることができるのか?

柳沢をワントップに据え、中村、小笠原をトップ下に入れた日本の攻撃陣。怪我で欠場のボランチ・小野の位置には中田英。攻守での活躍が期待される。守備陣では中澤が復帰している。フォーメーションは3-6-1。

前半は、日本、バーレーン、ともに様子をうかがいながらの慎重な立ち上がり。だが、20分過ぎから日本の中盤でパスが面白いようにつながり始めると、25分にはMF三都主が左サイドの高い位置でボールを受け、ボールを相手DFの左から通し、自身は右から抜けていく得意のドリブルからチャンスを作る。さらに一度は失ったボールを奪い返して再度エリア内でドリブル。DFに倒され、PKか、と場内どよめく。これはシミュレーションを取られ逆に警告を受けてしまうが、この時間帯から日本は次々にチャンスを生み出していく。

トップの柳沢はDFのマークを巧みに外して、ボールを受ける。サイドに流れることで、自ら起点となって三都主、MF加地の上がりを促し、さらには中田英、中村、小笠原らのミドルシュートを打つスペースを生み出した。

柳沢の効果的な動きもあって、30分には左サイドの中村から中央の中田英とつながりミドルシュート、続く31分には、右サイドを加地と中村のワンツーで崩し、最後は加地のグラウンダーのクロス。ここに柳沢が詰める。ゴールのにおいが漂う。

すると待望の先制点が日本に生まれた。34分。フィールド中央の中田英からエリア右に走り出した中村へスルーパス。これを中村がダイレクトヒールパスで中央の小笠原に落とす。小笠原は中村とのワンツーと見せかけたフェイントでDFを揺さぶる。さらに柳沢が左サイドを駆け抜けていき小笠原をマークしていたDFの注意を引く。生まれる一瞬の隙。小笠原は右足を振りぬく。抑えの利いた低い弾道のミドルシュートは、ゴール左隅に吸い込まれた。

勢いに乗る日本は、39分、得点シーンと似た形で再びチャンスを迎える。再び中田英からのスルーパスに、今度は柳沢がヒールで中村に落とす。中村はダイレクトで柳沢に戻す。受けた柳沢はゴール左隅を狙って利き足と逆の左足でシュート。相手DFに当たったボールはわずかに枠を逸れたが、2点目を奪えそうな雰囲気が漂う。

カウンターらしいカウンターを受けることもなく、DFリーダー宮本の読み、DF中澤の1対1で圧倒的強さで、ピンチの芽を摘んでいた日本だったが、ロスタイムに前半最大のピンチが訪れる。三都主が自陣左サイドでボールを奪われると、MFタラル・ユセフにエリア外右45度から強烈なミドルシュートを打たれる。無回転の揺れるボールにGK川口はなんとか反応するが、手で触れるのが精一杯。だが、このワンタッチがボールの軌道を微妙に変える。ボールは左ポストに跳ね返されて事なきを得た。

1-0という結果だけでなく、内容でも理想的だった前半。この勢いを持続したい日本は、後半立ち上がりもペースを掴む。この試合に向けた調整試合となったキリンカップの2試合とは見違えるような中盤での華麗なボール回し。相手のファウルで得たFKでは、前回の対戦で唯一のキッカーだった中村だけでなく、小笠原、三都主も蹴ることで、バーレーンを幻惑させる。

だが、負けられないバーレーンも必死の反撃。アウエーの日本は不利な判定もあって、自陣ゴール前での競り合いでことごとくファウルを取られるようになる。後半16分には、その直接FKのこぼれ球で取られた相手右CKからのボールが、ニアサイドでクリアできず、中央に流れてくる。中央でなんとかクリアするが、1つ間違えば押し込まれてしまう危険な場面だった。さらに22分。珍しく中田英が自陣左サイドで横パスをミス。これを奪われ右サイドから切り込まれるが、宮本がカバーして難を逃れた。

やや押し込まれていた日本だが、30分過ぎからは再び盛り返す。後半最大のチャンスは33分。中央からのスルーパスに柳沢が抜け出し、飛び出してきた相手GKも交わして、エリア内左サイドに侵入。カバーに入るDFにシュートコースを切られていると見るや、中央の小笠原へ。迫る1人目のDFをフェイントで交わし、無人のゴールへシュートを放つが、2人目のDFの捨て身のスライディングに阻まれた。

39分、最後の力を振り絞るバーレーンのFK。左サイドからのハイボールクロスに川口が飛び出すが、相手選手と交錯しボールに触れられず、ボールは逆サイドに流れてしまう。だが、バーレーン攻撃陣より先に中澤がカバーし大きくクリア。最後のピンチを凌いだ。

40分過ぎからロスタイムに入っても、守り一辺倒ではなく、押し切って勝とうとする日本。43分にはDFを引きずりながら、中田英が左サイドを突破してエリア内へ進入。明らかに後ろから倒されてチャンス、PKの可能性を潰されたが、バーレーンゴールを脅かそうとするチーム全体の意思が現れたプレー。ロスタイムにはカウンターから、柳沢と途中出場のMF稲本が抜け出し、2人でのワンツーから柳沢がエリア内左サイドに進入し稲本へラストパス。稲本はこれを左足ボレーで狙った。

終わってみればキリンカップでの連敗が嘘のように、アジア王者の貫禄を見せつけて強い勝ち方をした日本。これで勝ち点を9とし、次戦、6月9日の北朝鮮戦(会場:バンコク)に勝つか引き分けるかで、仮に負けたとしても別会場のイランvsバーレーン戦の結果次第で、本大会出場が決まる。累積警告の関係で、三都主、中田英、中村が出られないが、チームとしての強さを見せつけた日本ならば、しっかりと勝って、最終戦となるホームでのイラン戦を待たずに出場権を得てくれるに違いない。

かろうじて触れた指先が、勝負の行方を決めた。

1-0とリードして迎えた前半44分。MFタラル・ユセフにエリア外左45度から強烈なミドルシュートを打たれた。ボールの中心を正確に捉えたキックが繰り出す無回転のボールは、伸びながら、揺れながら、ゴールマウス右隅を襲ってくる。初動のタイミングを細かく計り直し、ぎりぎりのタイミングで右斜め上にジャンプ。伸ばした両手の指先でわずかに触れるが、ボールの勢いは止まらず、ポストへ向かう。だが、ワンタッチがボールの軌道を変えていた。右ポストを直撃したボールは、ゴールラインではなく、ピッチ内に跳ね返った。能活の反応の早さと勝利への執念が、勝敗を分けるミリ単位のせめぎ合いを制した。

後半はボールに触る機会も増え、日本代表が劣勢になる場面も多かったが、集中が切れかけた場面では、手を数十回叩いて味方を鼓舞。相手からの力のないロングボールは、すぐにキャッチせず胸でトラップして、相手選手が寄せてきてからボールを拾い、効果的に間を作った。

厳しい戦いをものにした。何も考える必要はない。次戦に勝つことでW杯本大会の道は開ける。日本でただ一人、本大会出場決定の瞬間をピッチで体感しているGK。能活が、再び世界への扉を開く。