2000年の中東での圧勝、2004年の完全アウエーでの劇的かつ奇跡的な勝利―。2007年の東南アジアでの戦いの結末は? 三連覇に挑むアジアカップが開幕した。
日本代表の初戦は成長著しいカタール。2006年のアジア大会を制した中東の新興国は、帰化選手を積極的に受け入れるなど、国として強化に乗り出している。
アジアでのサッカーの地位は日本がはるかに上だが、実は過去4度対戦して一度も勝利したことがない(2分け2敗)という嫌なデータもある。果たしてオシムジャパンは、アジア王者として堂々と緒戦を勝利で飾れるのか?
日本のフォーメーションは変則的な4-3-3とも4-5-1ともとれる布陣。GKは川口、DFは右から加地、阿部、中澤、今野。オシム監督就任当初は物珍しかった、DFラインに元々は中盤の選手(阿部、今野)を起用する采配も、今となっては代表の日常だ。中盤はボランチに鈴木、両サイドが遠藤、中村憲だが、中央の鈴木も含め、ポジションは流動的。3トップは中央に高原、右に中村俊、左に山岸が配された。
前半立ち上がりはお互いに手探りといったところか。両軍、決定的な場面もないままに15分が過ぎる。最初のピンチは日本。前半18分。MFワリードに中央からドリブルを仕掛けられ、たまらず鈴木がファウル。ゴールまでおよそ25メートル、右45度の位置からワリードが直接シュート! 強烈なボールがゴールに飛ぶが、川口が横っ飛びでセーブした。
以後は徐々に日本がペースを握り、終盤には試合を完全に支配した。
メンバーチェンジなしで迎えた後半。細かいパスワークと積極的なフリーランニングで試合をコントロール。12分、左SBの今野からゴール前の高原へアーリークロス。高原が頭で逆サイドに落としたところに山岸がフリーで飛び込むが、シュートは抑えが利かずバーの遥か上を超えてしまった。
しかし、このプレーから日本が攻撃のリズムをつかみ、ダブル中村、遠藤を中心に面白いようにパスが回り始める。そしてピッチの左右を大きくボールが動いた後に、その時が来た。中村憲が左サイドにスルーパス。これに走りこんだ今野が右アウトサイドでの絶妙なクロスを入れると、高原が左足インサイドで丁寧に合わせてゴール! 日本が先制した。
以後も圧倒的にボールを支配し、相手にシュートすら打たせない日本。しかし、ボールは回るもののシュートを打つ機会が少ない。早めにトドメを刺しておきたいところだが…。
嫌な流れは現実になってしまった。終了間際の42分。中盤でのつながりがなくなってきた日本に、カタールの激しいプレスが襲い掛かる。そして、DFラインの裏に出たボールに対して、阿部とウルグアイからの帰化選手、FWセバスチャンが走り込む。ここで相手の進路を妨害したとして、阿部がファウルを取られてしまう。至近距離での直接FKのピンチ。さらに日本代表、壁の作り方でミス。壁の間に相手選手を入れてしまう。その隙間を利用され、強烈なFKを叩き込まれ失点。1-1に追いつかれてしまった。
終了間際には、途中交代のMF羽生が抜け出すが、右足インサイドでカーブをかけて狙ったシュートはわずかに枠をそれてしまう。さらには相手FWが足裏を見せた危険なタックルで一発退場になる場面もあったが、試合はこのまま同点で終了。相性の悪さなのか、またしてもカタールに勝てなかった日本は、アジアカップ緒戦、引き分けスタートとなった。次戦は7月13日、UAEとの一戦だ。 |